【お願いとご案内】
今回の記事では、仕事中の怪我の後遺症として私が感じている「見えない恐怖」や「トラウマ」についてお話しします。非常にデリケートな内容であり、人によっては辛く感じられるかもしれません。 もし、読んでいて苦しくなったり、ご自身も同じような経験で悩んでいらっしゃる場合は、どうか一人で抱え込まず、専門家への相談をご検討ください。このブログが、少しでもあなたの気持ちに寄り添うきっかけになれば幸いです。
パワハラ上司が神対応!?非常事態で見えた「イメージ逆転」の瞬間
↑こちらの記事には、
「私が仕事中にケガをしてしまい、
その対応をしてくれたパワハラ上司に、
吊り橋効果によって胸キュンしてしまった。」
という内容を書きました。
今回は、その後の「心の傷」について触れようと思います。
「信じられない…」ベテランの私が直面した「できなくなった」現実
不注意によって、左手人差し指を深く切ってしまった。
その事故があった日、私は病院で処置を受け、職場に戻りました。
上司からは帰るように促されたが、私は仕事を続けました。
なんで?って、
後ろめたさがあったんです。
自分の不注意のせいで、
仲間を心配させたし、
負担や迷惑をかけてしまった、
という後ろめたさ。
(まじめかっ!!)
左手人差し指が使えなくても、他の指でカバーできる。
効率は落ちるけど、できる!!
そうして、事故当日も仕事をつづけました。
次の日、前日同様に作業をしていると、違和感がありました。
左手を機械に近づけると、
・機械に挟まれる感覚
・指先を深く切る感覚
・機械が指を挟む音
頭の中に、事故の映像や感覚がぐるぐる回る。
左手が動かなくなってしまった。
怖い…
前日はできていたのに、
ケガをしても、できていたのに。
急に、
できなくなった!!
う、うそやん!?
わたしゃ、20年この作業やっとんねん!!
そんな!!
20年やってきたことが、こんな…たった一瞬のできごとでできなくなるの!?
なんとも言えない、喪失感。それと、無力感。
恐怖を感じている左手を見て、
深い悔しさが胸を締め付けるのです。
どうやら、仕事中のケガは、
トラウマとなってしまったようです。

「多少のやりにくさがあっても」見つけた、私なりの「乗り切り方」
できない…
むりやり左手を突っ込んでみたら、
全身に急ブレーキがかかった感覚がした。
機械に挟まれていないのに、
手が痛みを感じる。
ちょうど、その日の朝、上司から手袋が支給されました。
事故対策の一つとして、手袋の着用を勧められたのです。
上司から、「強制ではないから、別に使わなくてもいいんだよ」
と、渡された手袋。
試しに手にはめてみると、ザワつく心が落ち着くのを感じました。
どうやら、
機械と素手を見ると、拒絶反応が出るようです。
なので、
手袋をはめることによって、素手が見えなくなり、
拒絶反応が出なくなる。
仕事ができる。
多少のやりにくさはあるけど、
なんとか仕事ができるぞお!!
嘘をつくたびに、心が傷つく悪循環

あれ?
手袋はめてるね。
あ、この前のケガの対策?

てへへ。
そうなんですよ。
私、おっちょこちょいなもんで。
「トラウマになっちゃったんですよ」
って、言えなかった。
・心配させたくない。
・気を使ってほしくない。
・自分の弱さを見せたくない。
だから、どうしても言えなかったのです。
自分の気持ちを隠す。
そのために嘘をつく。
辛さのうえに、辛さを上塗り。
ただでさえ心が傷ついているのに、
まさか自分でさらに傷つけてしまうとは…。
『しんどい』のに、なぜ私は明るく振る舞うのか

聞いてよ~!!
子供達が、誰が電気を消すかでモメるんよ~!!
しょもな~!!
なんで、しょもないことに全力なんやろ!?
白目むいてもうたわ!!
叱る気にもならんから、放っておいたわ。
仕事はキッチリやりますが、
空き時間は明るい話題で楽しんでいます。
静かにすると、
ケガの記憶を思い出してしまったり、
これからどうなるのだろう?
もう、前みたいに仕事できないのかな?
手袋を手放せないのかな?
と、不安が頭によぎるのです。
この不安は、誰にも気づかれたくないのです。
自分自身も考えたくないのです。
だから、必死に明るくしているのです。
むりやり明るくするって、しんどっ!!

『トラウマを無くしたい』そのマインドが間違っていた?
トラウマを抱えるっていうのは、しんどいです。
どうしたらいいのだろう?と、いろいろ調べてみたのですが…。
仕事での必要な作業のため、避けることができない。
なので、「トラウマとの向き合い方」について、
改めて考えることにしました。
トラウマは悪ではない
そもそも、
「トラウマを無くしたい!!」
「事故が起きる前の状態に戻りたい!!」
というマインドが間違っているように思うのです。
左手が動かなくなるのは、
「同じ事故が起こらないように、身体がブレーキをかけている」
つまり、
防御反応。
私専用の安全装置。
だったら、このトラウマは「身体が正常に機能している」ってことなんじゃない?
正常なら、無理に無くす必要はない。
見えない傷と共存する
「トラウマは悪ではない。
むしろ、身体を守っているだけなんだ。」
そう思うことで、
「なんとかしなきゃ!!」
という焦りがなくなりました。
手袋は、お守り。
だから、無理に取らなくてもいい。
心の傷は、簡単に治らない。
なら、気長に付き合おう。
こうして、私は「心の傷と共存する」という道を選びました。
ただね、簡単ではないんですよ。
感情には波があって、
急に不安になったり、
トラウマに襲われたり、
自信がなくなったり、と。
その度に、休憩したり、
おいしいものを食べたりして、
自分の気持ちをごまかしています。
綱渡りをしているような感覚かな。
今は、このような状態ですが、
1年後、5年後、10年後…
心の傷に変化はあるのか!?
もしかすると、また別の方法がみつかるのかもしれない。
なんなら、心が回復しているのかもしれない。
どうなっているのかは分からないけれど、
「気長に様子をみる」のみ。

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